時空をこえた波動の共鳴

しばらくぶりの宮城県美術館
こんにちは。ガブリエル・クロです。
数日前のこと。
地元の宮城県美術館で開催されている
『東山魁夷、唐招提寺御影堂障壁画展』を
見に行きました。
9月19日から11月1日までの開催です。
(※以下、画像が薄ボンヤリと見にくくて、申し訳ないです)
今回、友人に誘われ何となく出かけたのですが
東山魁夷の展覧会となれば
さすがにすばらしいものだろう、とは予感しました。
宮城県美術館付近は、自然環境もうるわしく
周囲には仙台城址(青葉城址)、
東北大学川内キャンパス、仙台第二高等学校などがあり
文教地区とも言える環境です。
宮城県美術館▶︎ https://www.pref.miyagi.jp/site/mmoa/
ここは、若い頃からなじみの深い場所で
シャガール展、ルノワール展、ゴッホ展、ミーシャ展…など
西洋の画家の展覧会に酔いしれた時期もありました。
しかし
あれこれの事情もあり、しばらく足が遠のいていました。
私は日本画に特に興味がある方ではなく、
東山魁夷については、お恥ずかしいことですが
独特なブルー「東山ブルー」の色彩で有名な方、
という程度の知識のみで、出かけてしまいました。
↑ ※ 館内配布のパンフレットより
高い波動が満ちていた
結論から言うと、とてもゾクゾクしました!
素晴らしいの一言でした。
宮城県、仙台市にお住まいの方々、
またはこちらに訪れる機会のある方々には、
強くお勧めしたいです。
東山魁夷の障壁画の一つ一つがすばらしいのは
言うに及びません。
それもですが、私が圧巻に思ったのは、
館内に響きわたる「高い波動」でした。
鑑真和上の霊を慰めるために、その尊像を安置する厨子扉絵と
御影堂の5部屋を網羅した大障壁画を依頼されたという
東山魁夷の「気迫」が、ヒシヒシと伝わって来たのです
それは、
度重なる苦難の末に来日し、二度と再び故郷に戻ることはなかった
鑑真和上に対する、東山魁夷の大いなる敬意と、
そのご苦労に報いたいという哀悼の情だったかもしれません。
↑ ※ 館内配布のパンフレット(裏面)より
どんな感動かと言うと…
東山魁夷の大作である『唐招提寺、御影堂障壁画』ですが、
「制作には11年とも12 年とも言われる年月を費やし、
東山魁夷は、日本国内また中国各地を歩いてスケッチを重ね、
幾度も構成を練り、生涯のすべてをかける気持ちで
この仕事に臨んだ……」(会場パンフレット記載より)
とのことです。
会場で実際に鑑賞しながら、
鑑真和上 への東山魁夷の尊敬と憧憬、
もっとくだけた言い方ですと、
労いや共感を感じ、私はただただ感動していました。
鑑真和上のご苦労や功績に報いたいとの思いが、
創作の根本にあられたのだろうと思うと、
何か、「ジーーーーーン」と来ました。
波動って時空を超えて共鳴する!
そして、会場で、鑑真和上と東山魁夷の
時空を超えたエネルギーの交流、波動の共鳴が
起きているように感じました
東山魁夷が鑑真和上の波動と共鳴するのを、
会場にいて、鑑賞者である私が感じ取り、
私のかすかに高めの波動領域と共鳴する……
スピリチュアルな人間としての感動の源は、それでした。
次のような喩えをするのは畏れ多いですが、
図解的イメージです。
鑑真和上が円の中心にいて、
その周りに東山魁夷の円があり、
一番外側の円に鑑賞者の私がいる、
そんな三重円のイメージでしょうか。
あるいは逆に
一番小さな円は私で、
その周りに東山魁夷の円があり、
一番外側の大きな円が鑑真和上かも知れません。
畏れ多いです〜
時空を超える感覚に、心地よく目が回る〜〜。
唐招提寺まで足を運ばずに、
ここにいてこんな感動を味わえるなんて、良かった〜〜( ˆoˆ )/
関係者の皆さま、ありがとうございます〜
という感じでした。
偉大なエネルギーの交流、波動の共鳴を
こういう形で体感できたことを、心から嬉しく思いました。
↑※ 館内配布、河北新報紙より
挑めばひらける、新境地
会場に入り、まず目を見張ったのが、
唐招提寺御影堂障壁画 濤声(トウセイ)。
圧倒的な迫力の海の光景。
「不動の立岩と平岩が波の響きを引き立てている。
なぎさでは打ち寄せる波と引き返す波が交錯し、
複雑な泡模様を生み出している。……
(会場配布の河北新報、記事より)」
また、鑑真和上の故郷、中国の風景を描いた襖絵…。
そちらは水墨画で描かれているのですが、
中国の風景を目の当たりにして
得意の「東山ブルー」の色彩だけでなく
これは水墨画で描くしかないと、
東山魁夷は新たな境地に挑み、水墨画に取り組んだようでした。
人間の新たな境地の展開、その事前に起きる大きな試練、
そのようなものを巨匠でさえ味わう。
乗り越えた時、大いなる恵みが現れる。
この障壁画の展覧会の中で
東山魁夷という方は何と偉大な存在なのかなあ、と思うと同時に、
そしておそらく、私たち全ての人間も
すばらしい存在として生きられたら本望だろうと、
そんな思いをまじまじと感じることができました。
私もあなたもどなたでも、
この精神性に至る可能性は、あるはずです。
目の前に難局があったとしても、志高く、思い切って進んで行けば
新しい局面が拓けるかもしれません!
波動共鳴のすばらしさは、
鑑賞者である私たちにも、その波動が伝播することなのです。
↑※ 館内配布、河北新報紙、裏面より
今回の機会、皆さまにもお勧めいたします
宮城県美術館▶︎ https://www.pref.miyagi.jp/site/mmoa/
移転計画が物議を醸している?
実は、
この素晴らしい宮城県美術館を移転するという
県知事による無謀な計画が示されて、
物議を醸している現状があります。
私としては、
あのすばらしい環境、現美術館の建築的な価値なども考えますと、
移転計画には大きな疑問があります。
利権で動いているとするなら、
まったくもって、腑に落ちないです。
この問題について、河北新報オンライン関連記事▶︎
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202007/20200722_13015.html
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました
また、次の機会にお会いしましょう!
(↓お土産に買った2021年カレンダー)